酔った勢いでの雑記です!

雑記

こんばんは、でんです。
完全雑記です。

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律が改正されて八カ月、他の精神科病院さんはどうしてるんでしょうね。
ウチの病院のワーカーさん(元同僚達)は激増した退院支援委員会に四苦八苦しております。

ちなみにではないですが、退院支援委員会とは精神科へ強制入院となる形の一つである医療保護入院となった患者さんの退院を促進するために行われる会です。
ご家族や地域の関係者などを招いて、現状の共有や今後の見通し、退院に向けての動きの確認なんかを行います。

これ、改正前からあった制度なのですが、法改正によって開催義務の頻度がとても多くなったんですよ(精神科療養病院だからこその感想な気もしますが…)。
急性期の精神科病院さんなんかだと体感的に変わりない気もしますが、ウチのような療養病院からすると中々煩雑なようですね。

というのも、そもそも精神科の療養病院に来る患者さんってどんな方が多いのかって話なんです。
急性期の病院さんで改善しなかった方や、中長期的に入院加療が必要と見込まれる方がいらっしゃるんですよね。
急性期の実質的なリミットである三カ月で改善しなかった方の受け皿みたいな感じですね。
急性期病院も退院後三カ月経たないと診療報酬が激減してしまうので、退院させたら恐らく三カ月はなかなか再入院はさせてくれないんじゃないですかね?
ここは個々の医師や医療従事者の気持ちや気概とはあまり関係なく、経営的に上層部に三カ月以内に再入院させてもらえないって感じだと思います。

そう聞くと病院の上層部ダメじゃんってなりそうですが、これも診療報酬上そういうシステムになっているので、致し方ない部分もあると考えています。
診療報酬の内訳を決めているのは国なので、まあ、国がそういう舵取りをしているっていう認識で良いかと思います。
不正な請求を防ぐ為だったりなんなりとあるんでしょうね。

さて、こういった事情で急性期の精神科病院さんは三カ月以上入院させることができません。
恐らく、現場の方々は「もう少し入院していれば大きな問題なく退院できるのに」という想いを持ちつつも、泣く泣く患者さんを受け皿となる病院へ送り出しているのではないでしょうか。
そういった流れでやってくる患者さんは、当然急性期にいた頃よりは改善の速度が緩やかになります。
急性期ほどマンパワーを割けない環境であることと、環境の変化は患者さんにとってネガティブな刺激になりやすいことと、長期入院者を減らしたくて診療報酬が締め上げられている療養病院の建物や設備が古めかしくて暗いことと、やる気のある医療従事者って急性期に行きがちなこと、等々が重なり合い改善は緩やかになりますし、症状が悪化する人もいます。

おいおいそんなところに入院なんかさせるなよって思った方は、是非お身内の方が精神を病まれた際にご自宅でお受け入れ下さい。
正直、ご家族がどれだけ患者さんに寄り添えるかで退院可能かどうかの判断は大きく変わります。
なんの問題もなく退院が可能と言える患者さんは、恐らくどこにもいません。
だから、地域で患者さん(当事者)を支える方々や施設・制度が存在しますし、我が国はそういった方面の整備が遅れたため、世界と比べて精神科医療が遅れております。

そもそも単純に語れば、困っている人を周りの人や制度やサービスで支えていきましょうって言う簡単な話なんです。
でも、島国根性か知りませんけど、出る杭は打たれるし、対岸の火事は眺めるし、臭い物に蓋をするし、村八分なんかするし、狭い身内のコミュニティが平和で平等なら他は知ったこっちゃないって性質を我々は持ってると思うんです。
人間みな持ってる気もしますが、日本って歴史的に見てもその傾向が強いですよね?戦国時代ぐらいまで遡ると、身内同士でドンパチやってるのに鎖国してましたもんね。

脱線したので戻します。
世界的に、長期入院は悪だと考えられています(違ったらごめんなさい)。
強制入院は人権を侵害していますし、社会的(経済面・住居面等)な理由で入院が長期化している人がいるのも事実です。
ただ、そうする以外になくて入院している人もいます。
強制的に、退院したいのに、社会で暮らしたいのにできない人もいます。
その一方で、自ら望んで長期で入院している人もいます。
自分が平穏でいれる環境として病院を選んだ人もいます。
(これはこれで、入院の長期化でそう思い込まされている可能性があるので絶対的にいいことではないですが…)
国が、精神科の療養病院を廃止の方向に舵を切り切れない理由と実情が存在しています。
マンパワーが足りなくて、設備も古めかしくて、入院したらそれだけで入院が長期化するのが目に見えているような病院でも、そこでないと受け入れてもらえない人たちがいます。
恐らく、急性期と療養の中間的な存在の病院が少ないんです。
あったとしても、そういう病院はリハビリ特化で、経営の為にリハビリ出来ない人は受け入れられないんです。
もう少し加療すれば退院が見えてくる人たちの行き場が無くて、ウチみたいな病院に来てしまう人もいるんです。
そういう現状で、退院促進として国が打ち出したのが退院支援委員会の開催頻度を上げることなんです。
悪いことではないですよ?話し合いの場なんていくらあってもいいですから。
ただ、改善が見られないのに集まって話してどうするの?
医療従事者の話を家族や地域の方が聞く機会になる?電話くれれば普通に答えますよ。
退院を目指せそうだったらちゃんとその都度関係者を集めますよ。

法律って、ネガティブを潰すためのものだと考えています。
悪いこと、ダメなことを決めて、みんなで守っていく、破ったら罰を与える。
そういうみんなで決めたお約束が法律だと思います。
退院できるけどそのまま入院させてた方が楽でお金になるから入院させておく、みたいな事態があったからこうして法律で現場が締め上げられていってるんじゃないですかね。
じゃあもう、長期入院者が退院できたケースを集めて分析してパターン化して共通項を全て法律にぶち込んでしまえばいいのに、とか思っちゃうんですよね。

すみません、酔った勢いでの雑記でした。

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